実は14270と114270で異なる部分は意外と多いのですが、あまりロレックスに興味がない方から見ればほとんど些細な違いでしかありません。

今回は下記に14270と114270との異なる点をまとめましたのでご覧ください。

1. 夜光塗料の違い

14270は夜光塗料(暗所で文字盤が光る箇所)で使われている材質がトリチウムと呼ばれる素材です。トリチウムは年が経過すると少しずつ光らなくなるので経年劣化が楽しめるモデルでもあります。14270は1990~1997年までトリチウムが使われていました。そのため文字盤にも「T SWISS-T<25」と表記されています。これは“トリチウムで25ミリシーベルト未満”という意味です。

しかし、97年の途中トリチウムからルミノバへ素材が変更されました。なおトリチウムもルミノバも緑色に発光しますがルミノバは半永久的に光る材質です。アンティークのような経年劣化を楽しみたい方はトリチウムを選択しています。

ちなみにルミノバになったばかりの頃に文字盤が「T SWISS-T<25」という表記から「SWISS」という短い表示に変わりました。さらに1998〜2001年のモデルでは「SWISS MADE」という表示へ変更がされています。同じ14270でも上記のような些細な違いを楽しめる点もロレックスならではの面白さです。

14270(夜光塗料と表記)

▼1990〜1997年
トリチウム(表記:T SWISS-T<25)

▼1997〜1999年
ルミノバ(表記:SWISS)

▼1998〜2001年
ルミノバ(表記:SWISS MADE)

114270(夜光塗料と表記)

▼2001〜2010年
ルミノバ(表記:SWISS MADE)

トリチウムとルミノバのどちらを選ぶかは経年劣化をどう捉えるかです。何十年後にアンティークの風合いを楽しみたいのであればトリチウムがベストです。逆にいつまでも暗所で光って欲しいのであれば高機能なルミノバを選びましょう。

ちなみに現行モデル(214270)ではクロマライトと呼ばれる青色っぽく発光する材質が使用されています。発光塗料は考え方で好みが別れるポイントです。

2. ベルトの違い

14270は1996年の製造まではシングルロックブレスレットでした。ダブルロックブレスレットのように外れ防止の折り返し留め具がないタイプです。正確な時期は断定できませんが96年途中でダブルロックブレスレットとなっています。

114270ではすべてがダブルロックブレスレットです。アンティークな雰囲気であればシングルロックが最適かもしれません。しかし、経年で少しずつ留め具がゆるくなってきますので使い方によってはダブルの方が外れにくいと言えます。

3. 王冠の透かし

2001年のK番あたりからサファイアガラスの6時位置に王冠マークがレーザー刻印されています。2001年は14270と114270の両方が製造されていた年ですので14270モデルには王冠の透かしありなし両方が混同しています。ちなみに114270ではすべてのサファイアガラス6時位置に王冠透かしが入っています。

2000年までの14270でも日本ロレックスでオーバーホール(OH)してガラス交換をすると王冠透かしのあるサファイアガラスへ変更されます。もし過去にOHした個体であれば6時位置に王冠の透かしが入っている場合もあります。

4. ムーブメントの違い

エクスプローラーは日常生活の振動で勝手にゼンマイが巻き上げられる自動巻きで時計が動くシステムです。14270では高速振動で信頼性の高いCal.3000が使われていて114270はさらに耐振性が高くなったCal.3130が採用されました。

▼14270
Cal.3000 振動数が毎時19,800から28,800へと引き上げられ精度が向上。

▼114270
Cal.3130 テンプ受けがシングルからダブルブリッジになり耐久性が大幅向上。

実はエクスプローラーには14270のベースとなる旧オリジナル(1016)が存在するのですが、そのモデルに搭載されていたCal.1570というムーブメントも完成度が高く当時から実用性にまったく影響ない状態まで仕上がっていました。

そのためムーブメントによる正確性の差異はそこまで問題ではありません。ちなみにCal.3130(2000〜2007年の14060M/14000Mを除く)はクロノメーター認定の規格となって正確性や耐久性をより高めていきました。余談ですがCal.3130を最後にしてロレックスのノンクロノメーターは姿を消しました。

5. フラッシュフィット

時計本体とベルトの接合部分をフラッシュフィットと呼びます。14270はフラッシュフィットをバラせますが114270では一体化して安定性が高まりました。

正直、見た目もそこまで変わりません。14270では少し平面な印象で、114270は立体的にメリハリが付いています。一瞬見ただけではわからないレベルです。

6. ルーレット刻印

114270の最終モデルだけですが、文字盤内側の枠に1周ぐるりとROLEXの文字が刻印されています。ルーレット刻印と呼ばれています。6時位置にはシリアル番号が刷られていてサファイアガラスの王冠透かしと同様の偽造防止策です。

2006年後半からルーレット刻印が標準化されたので114270でも2007年以降のモデルではすべて1周ぐるっとルーレットのように文字が印刷されています。

つまり、サファイアガラスに王冠透かしがあってルーレット刻印がなければそのモデルは2001〜2006年前半までの製造です。もし王冠透かしがなければ2000年以前で、ルーレット刻印があれば2006年の後半以降となってきます。

このあたりは多少ずれもありますので確実ではありません。またロレックス社も正式に発表している訳ではないのでぜひ自身でも追っかけてみましょう。

最後に

14270も114270も素晴らしいモデルです。またさらに深掘りすると1016という直結の先祖にあたるモデルもかなり人気があります。あと14270も114270も文字盤にあるシルバーの箇所にはホワイトゴールドが使われているらしいです。

エクスプローラーはロレックス社のこだわりがたっぷりとつまった魅力的なモデルであることは間違いありません。しかも日本人体型には抜群の36mmサイズでスーツもカジュアルにも丁度良い存在感でオールマイティに働きます。

ぜひこれを機会にもっとエクスプローラーについて調べてみてください!

賢いオーバーホールサービスの選び方

機械式時計の修理専門店は種類が多すぎて依頼主が満足できる価格帯で対応してもらえるか不明なサービスも多いです。そのためトラブルなくスムーズに修理を進めようと思えば数々の修理専門店を比較した情報収集が必要となります。
お勧め修理専門店の
特徴と違いを見る